ネットインタビュー (10)

--- 1400km公式サイクリングを完走した 関戸 芳二さん ---

去年ある会員の方からのメールでKDD通信網本部時代のユニークな仲間、関戸 芳二さんがロンドン〜エジンバラ往復1400キロの自転車レースで見事完走されたお話しが届きました。そこで早速ネットインタビューで詳しい奮闘振りをお伺いさせていただくことにしました。

ほかの3人も見事に完走

Q1. 5日間をかけて自転車で1400キロを往復するレースのポイントはどこですか?

指定されたルートで、116時間以内に完走することが要件で、競争ではありませんが、結構まじめに走らないとたどり着けません。コースを間違えないように、無理して体の故障が起きないように、パンクなど自転車の異変に早めに対処して走行不能にならないようにしなければなりません。そのためには地図の点検、自転車の整備など事前の準備が必要です。私一人であればそんなに無理ではなかったのですが、日本人4人で走りましたので、いかに全員完走してもらうかに気をつかいました。結局私の心配が空回りで、ほかの3人も見事に完走です。

Q2. 写真で拝見する限りでは若き美女から力を貰われたのは関戸さんの方?

若き美女から力を 写真のほかにもうひとり英国に遊学に来ていた奄美の20歳の男子学生が一緒でしたが、不案内な皆さんを世話してるつもりが、結構逆に心配させていたようです。サイクリング参加者は高齢者も多く、ずっと若く見られるほうですので年齢の差は感じません。4人とも自転車専門というわけではありませんが、多分、史上初の日本人1400km公式サイクリング完走者になったのではないかと思います。

Q3. 英国は古い町並みや美しい田園風景で有名ですが天候は雨か曇りが多いのでは?

ご存知のとおり英国と傘は切っても切れない関係です。雨でも走りますが、雨だと、着替えや、休憩時間を長めにとるなど健康管理面で大変です。今回は運良く4日間が晴れで、最後の一日だけが雨でしたので、助かりました。それも午後だけだったので、最後の疲れ果てた深夜走行でたたり雨になることは避けられました。

Q4. 消耗レースにむけての日頃からの体力作りは?

事前に400km、600kmのサイクリング大会にも出ましたが、今回は準備不足で練習があまりできませんでした。体力よりは持久力、しりの皮つくり?なので、特別にトレーニングするわけではありません。

Q5. 英国は食事が不味いので有名ですが、持久力をつける栄養面での配慮は大変でしょう。野菜はもちろんですが、
    何を主として召し上がっておられるのですか?

景色も良く

英国は日本が長い不況の間も好景気でしたので、いつの間にかグルメの国になっています。日本食レストランも英国人が多くなっていますし、中国以外で1番おいしいといわれる中華料理ほか世界中の味が楽しめますが、高いのであまり外食できなくなりました。家ではもっぱらご飯を炊いて適当な日本料理、昼は麺類です。

Q6. KDD 時代はマラソンやトライアスロンに挑戦していらっしゃいましたが、今はサイクリングに的を絞られたのですか?

毎年4月の宮古島トライアスロンに参加しています。こちらでもトライアスロンは盛んですが、海水が冷たいため海で泳ぐレースが殆どないのと、短めのレースで皆一生懸命に走るので、沖縄のように楽しめません。ロンドンマラソンは抽選ではずれて以来申し込みもしていません。ランニングは一人で走ることが多いので、あまりやる気がおきません。英国は自転車にやさしく、景色も良く走るところも色々あり、チームで楽しく過ごせますので、サイクリングが最高です。

Q7. 今後はどんなレースを予定されていますか?

パリ〜ブレスト往復1200kmサイクリングが世界的に有名な大会で、4年に一度開催されます。これに出ようと3年前から超長距離サイクリングに挑戦するようになったのですが、もう次は来年になりました。今年は少し休憩しようかなと思っています。  http://uk.geocities.com/sekido@btopenworld.com/Nikkei.pdf

Q8. 還暦後の1年があっという間に過ぎたそうですが、仕事と趣味のバランスは?

58歳から英国で定年後の生活をしていますが、この3年間は週2日程度仕事、あとはサイクリングなどを楽しんでいました。沖縄県人会に入れてもらい、沖縄三線も習い始めました。60歳の還暦祝いには116人が自宅にかけつけてくれましたが、以前からの会社の知り合いは数人だけでした。 http://www.okinawakenjin.org.uk/html/event5.html
最近収入が減って、何かしないとやっていけないかなということで、仕事の比重を増やすか仙人生活にするか悩んでいるところです。

Q9.「琴欧州の実家に出向き」テレビのアンテナを設置なさったそうですね?

こちらで日本語衛星放送の技術顧問をしており、KDD新入社員の頃は30mの巨大アンテナを操作していましたが、今は35cmのミニアンテナでどうやったら日本語放送を受信できるか実験したりしています。ブルガリアの琴欧州の実家は首都ソフィアから300km以上離れた本当の田舎で、近くの町まで20kmもあります。それまでは大相撲の結果は電話で聞いたり町まで行ってインタネットカフェで調べていたようですが、取材陣が殺到する前に日本語衛星放送の大相撲中継を見てもらえるようにしようと、直接でかけてきました。お父さんも130kgを超える大男で、お母さんもそれなりの体格です。アンテナを取り付けて、秋場所の初日を一緒に見ましたが、琴欧州は負けてしまいました。それでもお母さんの羊料理をご馳走になってしまいました。

JSTV で相撲観戦の琴欧州の両親 お母さんの手料理 琴欧州の両親と

遠い国で楽しい日々を送られているお話しをご披露いただきありがとうございました。(鎌田)
以 上
(後書き)
関戸さんの近況をご紹介くださった会員の K.A. さんにインタビューの内容を事前にお送りしましたところ『関戸さんお元気ですか。私も、自転車散歩はじめました。とりあえず、ロードレーサと BROMPTON(英国製おりたたみ)の2台を買いました。ハムはやっていらっしゃいますか? 私も、そのうちドイツかニュージランドかカナダあたりに LONG STAY をしたいなと思っています。』というメッセージが届きました。