(1)「各業界で景気はよくなるだろうか」との質問に対し、半数の人は2004年には改善すると述べ、 10年後にはもっとよくなると60%の人が答えています。
次に、
(2)「10年以内にどの技術分野で社会的に大きなインパクトのあることが起こるか」との質問に対しては
次の4部門が挙げられました。数字は挙げた人の数の全体に対する割合です。
次に、
(3)「新技術の開発において、既成の大会社は新興会社に負けると思うか」
という質問がなされました
。結果は非常に興味あるものでした。図をご覧下さい。
回答には「どちらとも言えない」が23%ありましたが、「YES(つまり負ける)」が51%、「NO」が26%で
、その理由は以下の通りでした。
YES, 大会社は新興会社と比べると:
大会社は、資金も豊富で多くの小企業に研究開発をさせてその分野のリーダーになり、やがてその技術を市場に出し
果ては買収したりできるのです。
回答者の多くは、発明家であり、経営者・創業者でありかつ教育者でもありますからこの問題には大きな関心を
持っています。
(4)「大企業は競合相手に追い越される危険性があるか」という
質問に関し、3分の2以上の人がLucentと
Sun Microsystemsは追い越されると述べ、Microsoftがその次だと述べています。
技術は進歩します。それに従って企業も変わらなければなりません。新技術を評価するためには、業界の専門家
の意見をよく聞き、文献を確認することなどが大切です。しかし技術を表に出しては駄目で、消費者のニーズに応え、
価値が上がれば技術は市場に受け入れられるのです。また過剰な投資を避けるため、市場の大きさの評価も
忘れてはいけません。
(5)「2014年には、どの国が技術的研究開発をリードするだろうか」との問いに対しては、60%の人が米国 と回答しています。その理由としては、リスクを許容し新規開発を推奨する米国の文化的、法律的風土が挙げられ 、また優れた大学や国立研究所、有力企業、政府機関が沢山あって研究開発が推奨されているという、総合的な インフラがあることが挙げられています。次に来るのは遥か離れて18%の中国で、EUはただの6%でしかなく、 日本は顔も出していません。
ただし米国が勝ち続けるための条件として、今後とも、自由な交流ができ外部世界に閉ざされないオープンな
社会であり続けること、外国人に魅力ある環境を作り、彼等を歓迎し続けることが挙げられています。わが国は
どうでしょうか? 中国が15-20年内には顔を出すと言った方もおりましたが、グローバルな技術開発村が誕生する
のではないかと述べた人もおりました。
教育の必要性も指摘されています。多くの方が、専門家よりも基礎技術を究めた、広い視野を持った技術者が必要
だと述べています。
更に、技術家たちの予想は時に外れるもので、とんでもない、予想外の新しい発明が将来にとって最も大切なもの
だとの意見が印象的でした。
日本企業が活性化するために何が必要かということについて、今更ながら、思い当たることの多い 調査結果でありました。