穏やかな風景: 春風とともに
ある休日の朝、散歩道で春の風を受けて走ってくる父 と子に出会いました。二人が走り去ったあと、沈丁花の 香りとともになぜか清涼感が漂っている気がしました。 子供の表情が、とてもよかったなあと、心に残りました。 “ 時は春、日は朝(あした)、朝は七時、片岡に露みち て… すべて世は事も無し”という上田敏の名訳で知られ るブラウニングの詩、「春の朝(あした)」 を思い出したり しました。(写真と文 大谷恭子)
春愁や時間は吾を置き去りに 稲畑汀子