会員 来田幸博さん からの寄稿:

漂う INTELSAT 604

小生は、現役時代に暫くの間山口にいたので INTELSAT 衛星にはことのほか愛着があります。そういうわけで、前々からINTELSAT衛星を撮影したいと思っていたのですが、低高度の国際宇宙ステーションと違って 36,000km の彼方にいるので暗くて撮影が難しかしく今まで実践していませんでした。
しかし、INTELSAT 604 が比較的明るいと言う情報を得たので昨夜撮影を試みました。自然天体ではないので興味をお持ちで無いかもしれませんが、その画像を参考までにお送りします。
漂う INTELSAT 604

漂う INTELSAT 604
・・・ 画面中ほど、水平に約20個、点々と写っている。この間、2分 ・・・

INTELSAT 604 は1990年に打ち上げられ、今は役目を終えて太平洋上の grave yard orbit に漂っています。今回の撮影は恒星を追尾して行ったので、画面上では恒星が静止し衛星が水平方向 (東西) に移動しています。もうこの衛星は姿勢が制御されていないので tumbling しているようで、そのためソーラーパネルに太陽光が反射してフラッシュし画面上では輝点となって点々と写っています。 フラッシュの間隔は5秒位です。

カメラは ST2000XM、望遠鏡はVC200L (口径200mm) で、この画像の写野は 24分(角)x15分 角)で、露出は2分です。

ちなみに、INTELSAT などの人工衛星の軌道要素のデータは、米国国防省の下記サイトからダウンロードできます。
Space Track http://www.space-track.org/perl/login.pl

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