それがしこと、銀乃川太郎は、元”けいでいでい”に仕官していた隠居仲間の”講”でござる”けいゆうねっと”の世話役の末席を汚す者にて侯へば、お役目として我が講の発展のために、また、この講の”ほうむぺいじ”について、掲載作品が薔薇恵亭に富むようにと、本日まで拙き書き物の披露を始めとして、ささやかではござるが、微力を尽くして参った次第にて侯。しかしながら、ほうむぺいじは、所詮は、幻灯画、絵とその間を埋める文字の列ばかりでござれば、動くもの、音を発するものこれなく、ぺいじは常に静謐でござった。
 片や、けいゆうねっとは、すでに講中が三百五拾人を越え、講発足当初の目標でもあった、隠居仲間の寄合数の1割を遥かに突破いたし侯ことは、誠に目出度きことと喜びおり侯。されば、ほうむぺいじの組立段取り(編集方針)も、そろそろ五年間の習慣から抜け出し、新たな仕組みを打ち出すべき頃合いではないかと思い致す次第に相成り侯。
 かくした折り、たまたま、過日,巴素紺による阿仁芽の面白さを知る機会がこれあり、爾後、拙者自ら阿仁芽作りにすっかりとはまりこんでしまった次第にて侯。しこうして、ほうむぺいじに阿仁芽を載せる、このことこそ、先に述べた新しい仕組み作りの妙案ではないかと、一人悦に入っている次第にて侯。さりとて、ほうむぺいじの”れぎゅらあ”ぺいじ
に、いきなり阿仁芽が出現することは、南蛮寺の説法のさなかに獰猛な猪が乱入したような如き暴挙であり、世話役として、不見識の謗りをまぬかれざるところと相成り申す恐れこれあり侯。そこでとりあえず、気ままに投稿ができる「会員の広場」にて、まだまだ新参者らしき拙き阿仁芽を披露し、講中の各々方の反応を注目して見たいと目論んだ次第にて侯。巴素紺による阿仁芽作りの面白さに、共感を頂ける奇特な御仁が現れることを一重に望んでいるところでござ侯。

 能書きは短きをもって良しとすると申す。まずは此処に御座る鍵   を
栗九いたし、実物をご検分下されますようお願い申し上げる。

  平成十八年葉月 銀乃 川太郎 敬白  

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