作品番号: C2 人形たちの宴
巧妙にできたプラスティック人形のオルケスタ(注)。バイオリンとピアノがあれば完全な構成になる。昔の有名な楽士に似ているのもあるが、女性は大抵もっともっと美形である。楽士は皆タバコを咥えている。場末のタンゲリーヤの狭いホールの中で、濛々なる紫煙を通してワインやカクテルの香りにむせびながら聞くのが“通”のタンゴだ。しかめっ面した人形を並べてみるとタンゴが聞こえてきそうが雰囲気になる。(注)タンゴを演奏する標準構成の楽団。
メインテーマとの関係: タンゴはラプラタの自然に育まれた芸術である。