【創作 No.03】
時代の幻想
その昔、西新宿の甲州街道沿い宿場に「恵出出丸」と称する天にも届くような、巨大な白亜の館(やかた)が出現した。晴雨にかかわらず館の辻は、終日人馬の往来が絶えなかったと言う。