今月のお知らせ

■世話人会

次回世話人会は9月5日(月)を予定しています。場所は未定。総会の開催準備を中心に検討予定です。

■2011年度総会の開催

2011年 9月26日(月)に開催を予定します。

■アンケート調査へのご協力のお願い

現在、アンケート調査を実施中です。締め切りは7月16日です。ご協力をよろしくお願いします。

■会員受賞のおしらせ

佐賀健二さんが、去る5月17日の世界情報社会・電気通信の日に行われた日本ITU協会主催の記念式典で総務大臣賞を受賞されました。詳細はホームページをご覧ください。

■会員の状況

松本潤さん、菊池芳男さん, 川口憲一さんが新たに入会されました。会員数は、520名(正会員:355 準会員:165)となりました。

 


今月のコラム

担当:楳本 龍夫

☆ 節電へのひとつの試み ☆

今年の夏は電力不足になることが懸念され、既にさまざまな節電対策の準備が始まっています。震災で被害を受けた東電の火力発電所は順次復旧しているようですが、夏のピーク時には電力が相当に厳しくなることは間違いありません。おまけに定期点検などで止まっている原発の再起動が絶望的になっていることで、電力不足が全国に波及する様相を呈しています。
 それでは、私たちが普通に生活をする上で、どのくらいの電力を必要とするのでしょうか?
 勿論、生活のパターンや使用する電気製品にもよると思いますが、今回はわが家で経験した節電の試みを紹介してみたいと思います。
 数年前のことですが、息子が大学に進学してアパート暮らしをするというので、夫婦二人暮らしになりました。これまで60アンペアで契約していたのですが、照明は短時間点灯するもの以外は全部蛍光灯、テレビは見ない、熱源はガスを使用していることなど、二人暮らしでは、60アンペアも流れるような電気の使い方はしていないと確信していました。
 ある日、東電から保安検査に来た折に、検査担当の人に適正電力量について相談してみました。すると、1人あたり10アンペアで計算するのがいいというアドバイスです。他に適当な指針を持っているわけでもないので、このアドバイスにそのまま従うことにして、すぐに20アンペアに契約を変更してみました。
 果たしてその結果はどうだったでしょうか?
 それほど大きな問題もなく、年間を通じてほとんど普通に暮らすことができます。もちろん冷蔵庫、パソコンなど常時または長時間通電する機器は動かしっぱなしで、特に意識して切るわけではありません。夏の午後などに、比較的広い部屋のクーラーを稼動させても特に何も起こりません。さらに電気代が下がります。
 ただし、この場合、ちょっとした注意が必要となります。クーラーをフル稼動させても問題はないのですが、これと同時に電子レンジや掃除機、あるいは他のクーラーのスイッチを入れるなど、比較的大きな電流を必要とする機器のスイッチを一度に二つ以上入れないこと。これさえ気を付ければあとはほとんど以前と変わりなく暮らせることが明らかになりました。

右の表には家庭の電気機器を使用したときに流れる電流の値が示してあります。この表から、通常の家電では、ひとつで20アンペアを超えて電流が流れるものはないということがわかります(注1)
 必要な電力量を1人あたり10アンペアで見積もって契約するというのは、人数の多少にかかわらす文字通りに受け取ってもいいと思われます。これ自体は直接的な節電行動ではないかもしれませんが、うっかり契約以上の電力を使おうとすると、メインのブレーカーが落ちて自動的に停電モードに入ってくれます。家事仕事が直列処理になるという多少の不便さはあるものの、ピーク電力を低く抑えるという意味で、結果的には節電に協力することになると思います。
 アンペア数を下げることによって経済的なメリットも出てきます。家庭の電気料金は、「固定+従量」で課金されますが、たくさん電気を使えば高い単価の料金が適用される比率が大きくなるのが基本です。したがって、一定以上電気を使うと自動的に停電になるしくみは、電気料金の節約にもつながるはずです(注2)
 さて、外に出ていた息子ですが、大学を卒業して家に戻ってきましたが、目下、20アンペアのまま3人暮らしを続けています。契約変更については政府も奨励しているようであるし、今年の夏は、このまま20アンペアの契約を継続する予定です。

(注1): 電流を100倍した値が消費電力量となります。
表は、
http://www.eco-taisaku.net/denki/denkidai_list.html および http://saijiki.sakura.ne.jp/denki1/aircon.html を参考にしました。
(注2): 固定部分については、契約アンペア数に応じて基本料金が異なる地域と、アンペア数に関係なく同じ最低料金を適用する地域で料金のしくみに違いがありますが、東電の場合には前者を採用していますので、例えば60Aから20Aに変更すると基本料金が1638円から546円になります。従量料金は、契約アンペア数に関係なく計算されますので、同じ電力を消費しても月額約1100円の違いが生ずることになります。
関電は後者の最低料金制を採用していますので、アンペア数の違いによる額の差は具体的な形ではわかりませんが、使用量全体を制限することになり、料金節約という効果になります。


あとがき

震災発生から3ヶ月半が経過しましたが復興の道筋は未だ見えず、その影響も今後当分続きそうです。電力不足もそのひとつです。上手に節電して、熱い夏をしのぐことにしましょう。
 暑さが峠を越す9月下旬に総会の開催を予定しました。詳細は後程ご案内します。また、同友会解散後のk-unetの活動についてアンケート調査を実施していますので、ご協力いただきますようお願いします。

 次号の担当予定は、大谷世話人です。

以 上